05.05.30 Dunedin-2
Next Stop Backpackersのスタッフ
左からフロントマン。オーナー。アイリッシュのワーホリ女性。何でも係。オーナーはこの中に住んでいて独身みたいでした。

 観光の事ばかり書きましたが、ダニーデンでは他にも色々印象に残ることがありました。少し書いておきます。

 まず宿のこと。元は教会だったから当然、建物の造りがホテル的でない。真ん中は二階まで吹き抜けの広いホール。手前にビリヤード台が一つ。奥に暖炉とソファが置いてある他はガランとしている。日本人的感覚からすると勿体ない空間ですが、使いたくても使いようがないということでしょう。1、2階ともホールの周囲に客室がある。2階には回廊が付いている。それが無いと部屋に入れませんから。トイレ、シャワー室は共用で1、2階それぞれ建物の入り口側にあった。

 私たちは2階の奥の部屋だった。広いうえに二段ベッドとクイーンベッドが各1脚。お陰で荷物の置き場には困らなかった。オーナーが我々の荷物を見て配慮してくれたのです。しかし欠点も。壁に窓が無い。天窓が一つあるだけ。夜は星が見えました。それからトイレが遠かった。対角線の端にある。私は朝方1回だけですがトイレに起きる。回廊をグルリと歩いて行く。何たって元教会。距離があります。用を足して戻ってくると眠気が覚めてしまう。これには参りました。しかし1泊50$だから仕方がない。他の所でこの広さ、そしてバスルーム付き(これをスイートと言うみたいですね)だったら、最低70$はします。

 次に同宿者の話。YHAやBackpacker’sではどこでも、我々のような年輩の泊まり客は少ないです。若者ばかり。そして旅行者ですから大体が、朝食が終わると慌ただしくリュックを背負って出て行く。ところがこの宿には朝食の後、新聞を隅から隅までジックリ読んでいる女性がいた。珍しいな・・と思っていました。そう言っては何ですが、NZでも女性はあまり新聞を読まないですから。毎朝それを見ていたので3泊目の晩でしたか、暖炉の前で本を読んでいたその女性に話し掛けてみました。

 インテリとお見受けするが貴方は教師? 「いや学生です」。カリフォルニア工科大学の博士課程だと。専門は? 「環境問題」。どんなテーマ? 「オゾン層の研究」。何でダニーデンに? 「オタゴ大学でこちらの院生と3週間のディスカッションをしている」。なるほど。只の旅行者じゃないんだ。で、オタゴ大学のレベルは? 「(我々と)どっこいどっこいです」。ほう。田舎大学と舐めたらアカンのか。南極に近いからオゾン層研究では進んでいるのかな。

 日本は京都議定書をまとめた。しかし、アメリカはこれを批准しない。我々は非常に失望している。「そのとおり。それを言われると恥ずかしい」。大変失礼ながら、私はブッシュさんに知性を感じない。大国のリーダーとしてはどうかと思う。「実は私も彼には失望している」。怒るかと思いきや極めてクールな答え。私の会話力ではこの辺が限界。オゾンホールについても聞きたかったけれど、そんなことは到底不可能です。

 「アメリカに行ったことは?」と聞かれた。一度トランジットでロスに降りただけ。今回のようにレンタカーで旅行したいけど、アメリカは銃が氾濫しているから怖いよ。(それは意外という顔で)「私は故郷のイリノイとカリフォルニアを車で行き来しているけど、怖い思いをしたことは一度もない」。それじゃ私の思い過ごしかな。そのうちに行くことにしましょう。それではお休みなさい。「いい会話ができて楽しかった」と言ってくれました。やはりインテリでした。

 オタゴ大学といえば、学生が一人この宿で働いていました。このとき居なくて上の写真には入っていない。長身でハンサム。物腰優雅。何か頼むとすぐやってくれる。どうも従業員じゃなさそうと見て、聞いたらやはりアルバイト。法学部の学生だと。将来裁判官にでもなるかい?と言ったら、「いやいや、裁判官になるのは難しい」という答え。やはり難しい試験があるのでしょう。とても上品な子で、そのうえ彼の英語はよく分かった。そういうところから推すと、オタゴ大学は名門大学なのかもしれません。

 英語。上の写真の男達、特にオーナーの英語は分からなかった。あるとき私が外出しようとしたら、「アプソル ライニン トダイ」と言う。エッ?と聞き返した。もう一度言われたそれを反芻してやっと分かった。Absolutely raining today。「お気の毒に。雨がひどいね」と言ったわけ。それを言うならレイニング ツデイだよ・・と言ってやった。彼、「日本人の英語は違うんだね」と呟いていました。でも英語は分かり難かったけれど、みんなとても親切でした。もしダニーデンへ行ったら是非ここにお泊まりになりますよう。ただし、トイレが近い人にはお勧めできません。

 最後に日本人。目抜き通りに寿司やがありました。家内が食べたいと言うので一度行きました。カウンターの中は日本人の若者でしたが、あまりおいしくなかった。まぁどのみちアルバイトを使っている店でしょうからしょうがない。お品書きは日本語と英語の両方。あれっ!と思ったのはメニューに餃子や焼きそば、焼き魚、カレーなどがあること。ダニーデンは学生の街だそう。多分日本からの留学生が大勢いて、その連中の好みに合わせて出しているのでしょう。実際そのとき客が5〜6人いましたが、殆どが日本人の若者でした。

 隣のテーブルの男の子が焼き魚を食べていました。いやぁ失敗した。オレもこれにすれば良かったと思った。そこまでは良かったのですが、その子が食べ終わって席を立ったとき、お皿を見てガッカリした。ひどい食べ散らかし。身が未だ残っているうえにそれがグチャグチャ。今どきの若い者は魚の食べ方も知らんのか。そういえば箸の持ち方もおかしかった。多寡が魚の食べ方。それも何十万人もいる若者の一人の仕業を見て全部を言うのはおかしい。それは重々承知ですが、それでも嘆かわしいと思う。食事の仕方は大切。やはり他人の目を気にするべき。もう一つ。物は大切にしなくてはいけない。キチンと食べて上げるのが食べ物に対する礼儀です。そういう基本的なことを躾る親が少なくなったのではないか。最近の青少年の理解に苦しむ事件と家庭の躾とは決して無関係ではないと私は見ています。

 NZとは無関係な話のようでそうではない。外国人も同じように見ている筈です。
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