13. バンクーバーへ
部屋からの眺め
泊まった部屋から外を見る。手前からベッド。ベランダ。庭。川。そして山。

 9月5日(木)
 寒くて6時前に目が覚める。カーテンを開けて外を見たら雨は止んでおり、向こうの山が中腹まで白くなっている。昨夜の雨が山では雪に変わったのだ。家内も起きて顔を洗い、早速荷造りする。

 7時半に朝食。今日はKen、 Paula夫妻も一緒だ。 Kenは我々が何人であるかわからないらしく、 「どこから来たか?」と聞く。どうもKorean か Chineseと思っていたらしい。こちらからは「日本に行ったことある?」。そんな話をしていると、男の子が2階の階段に顔を見せた。Kenがすぐ飛んで行く。Paulaが「今日から小学校に上がるので、彼は興奮しているの」と言う。昨夜のパーティーはそのお祝いだったとか。

 我々が到着したときPaulaは不在だったので、「外に仕事を持っているのか」と聞いてみる。ところが案に相違して無職だと。今ゴルフに夢中で、毎日のようにコースに出ている。今日は天気が悪いのでどうしようかと迷っているという話。家は新築の豪邸。亭主も働いている様子はない。かみさんはゴルフ三昧。かなりの資産家であるに違いない。それでいてB&Bをするというのが解せないのだが、多分Paulaがゴルフ代の足しにしているのだろう。

 今日はカルガリーからバンクーバーへ飛ぶ。早く着くに越したことはない。8時に出発。ちょっとバックしてバンフスプリングスホテルを対面からカメラに納め、あとは一路カルガリー目指しハイウエイをひた走る。 
ハイウエイ
 道は緩やかな下り。走っている車は少ない。空は曇っているが、山は頭まで見えて仲々の眺め。前を行くトラックやキャンピングカーを次々と追い抜き、気持ちよく走っているうち、フェンダーミラーに追い越し車線を猛スピードで走って来る車が入った。白いやや横幅のある乗用車。あのスピードならすぐ追い越して行くだろうと思っていたが一向に来ない。次にミラーを見たときは、斜め後方100m位の追い越し車線を走っている。次には視界から消えた。それで、こちらの意識からも消えた。

 暫くしてチラッとバックミラーを見たら、何と何とすぐ後ろにパトカーの赤・青回転ランプの点減が見えるではないか。サイレンはなし。さっきの車だ。やれやれ。仕方がないから路肩に寄せて停車。フェンダーミラーで見ていると、長身の制服警官が一人こちらへやって来る。拳銃のホルスターのフックを外し、こちらの車の横腹スレスレを歩いて来る。警戒しているんだ。それでこちらもウインドウを開け、両手をハンドルに乗せる。射たれちゃ敵わんからね。

 こちらの左斜め前方に立ち、「Why are you so speeding?」と険しい顔。年は30前くらいかな。ハンサムです。日本もカナダも警官が言うことは同じだな、と思いつつ「No, I don't」。「132キロ出していた」。 「I do'nt know」と徹底的にとぼける。すると「License」と言う。シャツのボケツトから取り出して渡すと.、それを開いて「ホゥ」という顔。国際免許証に日本国内用の免許証をセロテープで張り付けておいた。手回しがいい奴と思ったのだろう。「車をもっと端へ寄せろ」と言う。「Why?」。 「Here's dangerous」。寄せたら、今度は「ls this a rentacar?」。 「Yes」。 「Show the paper」。レンタカーの書類は後ろの座席のバッグに入れてあったから,それを取って向き直ったら警官は拳銃に手を添えている。それを見てムカッとした。

 それで言ってやった。 「I have not a weapon. Do you know ? We Japanese are peaceful people」と。分かったらしく苦笑していた。そしてソフトに「Wait here」と言い、パトカーに戻って行く。 「罰金幾らだろうか。クレジットカードでもいいのかな?」。高額だと資金繰りに影響する。家内はいつの間にか車の外へ出て立っている。すぐに警官戻って来て、家内に免許証と書類を返し, 「Slow down please」の一言を残して行ってしまった。 「エッ」と驚いている当方の横をかすめ、白いパトカーは走り去る。拍子抜けした。帰国してからカナダ通の友人にその話をしたら、 「観光客には甘いんだ」という話だった。しかし、折角のチャンスに記念写真を撮り損なったのは残念だった。家内も「男前だった。惜しいコトした」と後で何回も言う。尤も、警官が撮影に応じたかどうか甚だ疑問だけれど。

 以後、なるべく制限速度110キロを越えないようにセーブして走る。途中一回小休止。カルガリー市内は渋滞。カルガり一空港の入口が分かり難くチョット迷ったが11時過ぎに何とか到着。AVISに車を返す。女の子がハンディ端末に何か打ち込むと、ピーッと精算書が出てきてそれで手続きはおしまい。1分もかからない。270ドル14セント。=税込み邦貨22,900円。

 空港2階。国内航空WEST JETのカウンターを探し当てパンクーバーまでのチケットを買う。一人99ドル。情報誌では59ドルだった。それを言うと、 「それは2週間前に予約すれば」の料金とのこと。北方のエドモントン経由で遠回りだが、すぐ出る便があるので乗ることにする。チケットは端末から出るジャーナルテ一ブ。税込みでは一人119.77ドル=約1万円。日本の半分程度の料金。日本の国内航空運賃は高過ぎる。

 密雲の上を飛ぶこと約30分でエドモントン。ここはアルパ一タ州の州都。着陸前に見えた風景は広大な畑。空港は小さく、待合客も少ない。1時間のDelayedで南のバンクーバーへ。ロッキー山脈を見たかったが、密雲に阻まれて見えず。14時過ぎに無事バンクーバー空港に着陸。ここはブリティッシュ・コロンビア州です。
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