03.12.05  3. 汕 頭 へ

潮州から汕頭へ 潮州から汕頭に向かう道路。工事中で砂埃が凄かった。どういうわけか中国では右に見えるように工事場に旗をたくさん立てます。 バイク三輪 バスターミナルからバイク三輪車に乗る。私達が乗った車は幌付でした。

 12月5日。

 ホテルの勘定にクレジットカード(JCB)が使えました。汽車站まで人力車。8元と言う。でも昨日、街中で地元の人が降りるとき5元払っているのを見た。だから5元で行けと言ったが、「二人だから重い」と言う。何言ってんだ。みんな二人乗せて走ってるぜ。でもまぁいいか。6元で手を打ちました。汽車站まではほぼ一直線で1km少々でした。

 汕頭行きのバスは中型。一人10元。30分置きくらいに出ています。客は私ら二人だけでした。運転席の後ろで家内と話していたら運転手が何か言う。よく聞こえない。何回か聞き直した。「ズーベンレン?」と言っているらしい。ここは広東語圏。「リーベン」じゃないんですね。

 潮州→潮安まで道は殆ど一直線。それだけで畑の中に作った新道だと分ります。それはいいが、舗装のやり直し中なのか、砂埃が濛々。ときどき前が見えなくなる。潮安に入った。並木があってホッとするものの、道路脇の掘割りがゴミで一杯。下が見えません。マニラの下町がこんなだったナ。雨が降るとそのゴミが排水溝を塞ぐ。結果、床上浸水になる。因果応報。自分の身に降りかかってくることなのにね。それを考えないのかね。

 余談ですが、国慶節の時、江西の古鎮を訪ねました。安徽省との境に近い田舎ながら田畑の手入れがよく、ゴミもそんなに散らかっていない。それだけでこの辺りの文化程度というか民度はかなり高そうだと感じました。沿海部は発展しているということになっています。ならば民度が高いかというと乞食は多いし、タクシーは遠回りするし、どうもそうでもなさそう。何かが違うんでしょうが、それは何なんでしょうか。

 汕頭市に入りました。途端に道の舗装状況がよくなった。例の公団風7階建て住宅が整然と並んでいます。まだ小さいが一応並木もある。ここは潮州より市政がしっかりしているに違いない。到着した汕頭市汽車総站は大きい。早速翌日の切符確保にかかる。厦門行きの時刻表を見ていたら、横からおっさんが「到那里?」。「厦門」。「ならここで買え」と窓口へ連れて行かれた。「あんた何?」と聞いたら名刺を寄越した。厦門特区運輸総公司・汕頭汽車客運総公司。汕頭→厦門全程高速。訂票小車上門接送と書いてある。バス会社の男か。するとこの路線には何社も競争で走っているということかな? なんかワカランけれど、明日のチケットでもOKというから、翌6日午前11時発のチケットを買いました。一人60元。厦門→潮州よりも2元安い。

 ホテルまで三輪バイク。10元。タクシーは20元と言った。横で見ていたバイクタクシーが「10元は安い。そっちにしな」と言った。そしたらタクシーの運ちゃんがバイクタクシーに「余計なことを言うな」と食って掛かった。ここでもタクシーはメーターでは走らないみたい。そういう点は良くないですね。なお、ちょっと注釈を加えますと、この三輪バイクというのは本来身体障害者用の車。私達が乗ったのも実際屋根裏、つまり我々の頭の上に運転手の松葉杖が掛かっていた。で、本来はこれで営業してはいけないはずなんです。でもみんなこれでタクシー業をやっている。昔仕事で居た江蘇省の某市でこの営業を禁止したことがあります。そしたら市政府の門前にこのドライバー達が座り込み、半日くらい封鎖したことがありました。ここでは堂々と営業しているんですね。

 市街は潮州より汕頭の方が少し大きい感じ。垢抜け度。断然汕頭の方が上。道が整然。建物も大きい。綺麗。予約した汕頭金海湾ホテルまでかなり走りました。このホテルも真新しい。部屋は22階。海が見えます。横にWalmartの看板が見える。ヘェー! って感心しちゃいました。まだ上海にも北京にも無いンでしょう? それがある。どうしてでしょうか。
人力車
人力車。初めは乗るのに抵抗を感じましたが、乗ってみるとなかなか快適でした。
市中風景
市中の風景。バイク三輪の車中から。

 フロントで「レースの刺繍を買いたい。どこへ行けばいいか」と聞いた。そしたら一人が「Walmart」、一人が「金園路品牌一条街」へ行きなさいと言う。「レース物がWalmartにあるかね?」。疑問を呈したら「Walmartの値段はreasonableだ」と言う。結果としてこのどちらにもレース物は無かった。こちらの頭には「汕頭即ちレースの刺繍」という観念がしっかりビルトインされている。相手の頭にはそれが無い。家内がハンカチを見せて「レース」と言ったんですが、相手は単なる小物、衣類のショッピングと受け取ったに違いない。

 Walmartにも上階のパークソンデパートにもレースなんて影も形も無い。そこで、また人力車を掴まえて金園路品牌一条街へ。すっかり人力車が気に入ってしまったんです。行ってみたらそこはブランドの店が集まっているところ。日本語で言えば名店街。レース物の店はありません。ホテルで買った汕頭市地図の裏の「民俗風物」の欄に「潮繍」として刺繍をしている女性の写真付説明があった。何軒かの店先でそれを小姐に見せ「この店知らないか」と聞きました。みんな「不知道」という答え。ここに至って初めて「汕頭即ちレースの刺繍」というこちらの観念が間違っているらしいと気が付いた。しばし呆然。今でも日本には近沢レースという会社があって、レース物をデパートなどに卸しています。するとあのレースは一体どこで作っているのだろうか?

 でも今そんなこと考えたってしょうがない。じゃ一旦ホテルに帰ろうと、ブラブラ歩き出した。しかし、どうも心残り。また引き返し、今度は大店の中に入って、女主人らしい中年の女性に訊ねてみた。地図の裏の写真と説明を見て、「確か工芸館がある」と呟く。奥の旦那に声掛けた。出て来た旦那も「うん、有」と。そして二人で表へ出て、通りかかった人力車を止め、「人民広場の横の・・」と指図してくれました。中国人ってモノの言い方がきつい感じだし、おまけにニコリともしないから無愛想のようですが、頼られると親切ですね。ホント、このときは嬉しかったです。人力車の運賃まで「5元で行け」と決めてくれた。運チャン「二人じゃぁ」とか文句言ってましたけどね。

 いゃぁ、行ってみましたらなんとも言いようがないくらい侘びしい所でした。場所は人民広場に面していていい所なんです。一階は自動車販売会社。新車がズラリ。その二階三階が工芸美術陳列館。上がっていくと暗いし、床、壁が古びている。ショーケースは埃まみれ。なんか近代から一気に古代に逆戻りした感じがする。それでも片隅に人がポツンと座っている。私達を見て嬉しそうに立ってきた。お化けかと思った。いやそんなことはありませんが、やっぱり人が来ないから張り合いがないのでしょう。生気がない中年の女性。

 終わるつもりが終わらない。一旦ここで切って、明日こそ終わりにします。
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