01.03.10  初めての北京
故宮
とにかく大きい。
 MLのお仲間井上さんに誘われて初めて北京を訪れました。さすがに大中国の首都だけのことはある。感じること多々ありました。なお、これは友人宛の私信を元にしたものです。


 井上さんが何で北京へ行かれるのか。まずその説明から。彼は北京にお持ちの不動産について用がある。加えて「息抜き」なのだそう。奥さんは上海人です。奥さんのご両親も同居。すると親類縁者が始終出入りする。これがうるさくて敵わんと言う。何しろ中国人は一旦親しい関係になると、遠慮とかそういう類の配慮なんて一切しない。彼に言わせると飯食いに来て、主人そっちのけでどうでもいいことをワァワァギャアギャア。そのエネルギーたるや凄まじいばかり。圧倒されるそうです。それで時々息抜きに脱出する。今回もそれ。

 往路の飛行機は浦東からで、ここはえらく遠い。タクシーを飛ばしてたっぷり1時間。お金も140元かかる。これは大金。成田も不便だけど、ここも不便。足は市内からのシャトルバスかタクシーしかない。電車が未だ入っていない。ドイツの磁気で浮上するリニア。あれが入ることにはなっているんだよね。しかし、未だ工事は始まっていない。

 空港建設費というのを国内便だと50元取られる。そのチケット売り場で、係の小姐がオレの顔を見て「シャオリーベン」と吐かした。余りにもサラッと言ったので悪意が感じられず、聞き間違いと思ってその場を離れたが、後で思い返してもやはり確かにあれは「小日本」だった。こちらが中国語が分からないと思って言ったのだろう。今、パジェロのブレーキとか日航/関空で中国人の扱いとかいろいろ問題がある。それで対日感情がよくない。そのせいなのか、元々日本に反感を持っているのか。でもたまにこういう目に合うと、忘れていた注意を呼び戻されるので結果としてはいいのかもしれない。

 しかし、考えて見るとおかしいんだよな。浦東の空港は新しい。ピカピカ。川崎重工の施工で、日本の援助が入っているとか。それでどうして建設費なんか取るんだろう。空港利用料というのならまだしも・・・。

 上海を夕方6時に出て、北京には8時前に着きました。空港から市内へは40分くらい。道路が整備されていて、快適なドライブ。大都市郊外というのは、どこもゴミゴミしているものだが、北京ではそれがなかった。いきなり整然とした町並みに入りました。空港からの高速道路の終点が、アジア大会の会場や選手村に使われた地域。意識的にそういう風に作ったのでしょう。やはり土地が広いと、自由に絵が描けるからいいよね。

  さて、北京第一日。

 井上氏にホテルまで迎えに来てもらって、故宮と天壇公園を見物に。急ぐ旅ではないから、路線バスに乗りました。驚いたね。車内にTVがあって放映している。観光バスがVTRやっているのは珍しくはないが、路線バスではこれが初めて。さすが何でもありの中国。

 王府井の入り口でバスを降り、歩行者天国を歩く。道路は広いし、建物は立派。昔はどうだったのか知らないのだけれど、たぶんもっと汚かったんだろうね。だから知っている人は詰まらなくなったと言うかもしれない。最近の香港は綺麗になりすぎて、行きたいと思わなくなったものナ。

 建長路というのかな? 広い通りを右に曲がって、北京飯店の前を通る。丁度全人代と全協商を開催中。だから手前から3棟あるうち、2棟までは一般人立ち入り禁止。代表の宿舎になっているんでしょう。私服が表をウロウロしていた。

 天安門はお偉いさんの車の駐車場になっており、ここも立ち入り禁止。一定の間隔で武装警察というのか、緑の制服の若い警官が直立不動の姿勢で立っている。一般の公安は香港の警官の制服を真似た黒の制服だ。帽子は白黒のチェック模様。洒落ている。これが要所要所にウジャウジャいる。毛沢東の記念館も入れなかった。我々は別に見たいとも思わんからいいけど、中国人お上りさんにとってはきっと残念だったでしょう。途中1箇所で、消火器が置いてあるのを見かけました。

 天安門は素通り。金を払うと楼上に上がれるらしいが、後でもっといい所があるという話だったので・・・。

 故宮の入場券売り場で初めて乞食が寄ってきた。今回の北京旅行中、後にも先にも乞食に会ったのはこれ1回だけ。そこら中警官で埋まっているような状況だから、彼らも営業できないんだろう。

 故宮は君も知っているだろう? 感想は「ばかでかい」ということと、ここが柴大佐篭城の舞台か。それくらいかな。実際は城壁に拠ったのだろうが、今はそれが撤去されてるので、イメージしようがない。
景山公園から
 故宮の後ろの景山公園に登った。心筋梗塞の前科持ちにはちょっと応える。カミさんと井上氏には先に行ってもらい、後ろからゆっくり登った。高校の頃は清見寺の裏山を百姓の手伝いでスイスイ登ったものなんだが・・・。情けない。大陸特有の薄曇で、すっきり見えなかったが、波打つ甍に「ウン、さすがは古都!」と感動した。

  愚妻は自他ともに認めるミーハー。北京飯店で昼食を!と言う。これがニューヨークならティーファニーだ。タクシー拾って、北京飯店の唯一開放されている玄関に横付け。ラストエンペラーに出てきそうな広大華麗なレストランがあるという話でわざわざ行ったのに、そこは使っておらず、小さい処へ入れられた。面条に水餃子、合鴨にビール3本。出てきた面条見てびっくり。赤ん坊のお椀みたいなんだ。それだけでウン百元。さすが、星が付かないホテルだけのことはあるワイと感心して出てきました。

 昼寝したいという愚妻の要望でホテルに戻る。またまた何でもありの中国。我々の部屋はドアが開けられ、廊下でカーペットの工事中。ゴムが焼ける匂いが部屋に充満。テーブルに置いてあった愚妻の化粧ポーチが開けられて、中身が見られた形跡あり。フロントを呼んで厳重抗議。フロントの子は「明日領導に報告して返事する」という。それ以上追求し様がなく、換気扇つけっぱなしで午睡。

 愚妻は兎に角よく寝る。到着直後の数日は、昼となく夜となく眠りこけていた。柄はデカイが、あまり丈夫ではない。若いとき針金のように痩せていた小生の方が芯が強い。

 4時に起きだし、再び井上氏のお迎えをいただいて、天壇公園へ。ここも「広い」ということに尽きる。ただ、回廊のある所で、何グループものコーラス団が美声の張り合いをしていたのが面白かった。地方別に集まっているのだろうか? 中国人の特徴。「どうだ。うまいだろう」と見物人に問いかけるように歌う。写真撮られるときは見ているこちらが恥ずかしくなるようなポーズを取る。自己顕示欲が強いんだね。

 夕方6時。地下鉄の某駅でML「china travel」の北京在住メンバーと待ち合わせ。こういうとき、MLというのは役に立つし面白い。「今度行くよ」と出しておくと、「じゃ、何時にここで」ということになる。初対面なんだけどね。

 地下鉄で感想が一つ。中国で最初の地下鉄だけに車両が古い。ホームも狭い。改札に柵がなく、女性係員が手で改札している。客は窓で買った切符を見せて通過。出るときは切符を手渡して出る。朝夕のラッシュの時は出入り口が詰まって相当危険では? と感じた。

 会食したMLメンバーは花王駐在員と日清食品の総経理。現地旅行社に勤める若い人。語学留学生二人(若い女性)に我々3人。話題はいろいろ。一番印象的だったのは、日清の総経理が最近、街中で絡まれたという話。パジェロとか日航とか、このところ日中間にいろいろ問題あるよね。それで対日感情が悪化しているのだそうだ。だが面白いのは、絡む奴もいるが、それをたしなめる奴もいるんだそうだ。さすがに首都。政治都市と言われるだけあって、市民はそううことには敏感らしい。 

 物価の比較。一度だけ市内の庶民的な飯やで食事しました。蟹のから揚げみたいなの大皿に一杯山盛りで12元。おいしかった。店員が奥の方で「日本人が食べている!」と言っているのが聞えました。1回だけの経験で断定は出来ませんが、食べ物は上海よりも安いのかも知れない。

 言葉の問題。語尾にやたらに「アッ」が付く。それと巻舌音。これは聴き取り難い。中国語初級者には、上海人の中国語の方が分かり易いのでは? と感じました。夜報(夕刊)が「ヤポー」ですから。
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