10.03.10 西安へ
天山越え
3月8日朝。目が覚めると列車は天山越えにかかっている。右に左にループしながら高度を稼ぐ。向こうはすれ違った列車。
 天山山中で注意深く見ていると、線路脇にレールや砂利などの資材置き場がかなりある。おそらく線路保全用でしょう。鉄道員の日頃の労苦が偲ばれます。15時33分ウルムチ着。クチャからの所要時間16時間。

 駅前から51路バスで虹山路下車。ウルムチ麦田国際青年旅舎に投宿。友好南路726号友好百盛東門横  0991−45911488。ドミトリー30元。標準房90元。

 ホータンを出る時はトルファンに行く予定でした。ここには交河古城、高昌古城、カレーズなどがある。ただ、トルファン火車站からこれら観光地までは50キロ離れている由。不便だから普通はウルムチからバスで往復するのだそう。往復する、つまりまたウルムチまで戻るには訳がある。トルファンでは西安方面への長距離列車の票はまず買えない。日本のツアーはウルムチの旅行社にウルムチで票を買わせ、社員がトルファンまで当該列車に乗って来てお客と交代するのだそう。

 私も初めはウルムチから往復するつもりでいましたが、いざウルムチに着いたら気が変わった。面倒になったのです。往復するなんて馬鹿馬鹿しい。一つにはネットが遮断されていることも影響した。一日に一度はネットしないと何だか落ち着かない。それでトルファン観光は放棄。一路西安に向かうことにした。

 3月9日
 ウルムチ火車站は相変わらず厳重な警戒下にありました。上海行T列車で西安まで28時間かかります。飛行機なら2時間足らず。でも900元超かかる。急ぐ旅ではないから列車にしましたが、ただ三段ベッドの上輔しかなかった。下輔は発売と同時に売れてしまうらしい。

(左)火車票。466元。

(右)
三段式硬臥車。上輔は大変。登るのも骨だし、頭がつかえるから上半身起こすこともできない。 ローカルの南彊線に二層二段硬臥があって、幹線のこちらに無いのはおかしい。空席はありません。これでは途中駅で買えるわけがない。
(左)風力発電。ウルムチを出て間もない所。中国もやることやってるんだなと感心。

(右)トルファン駅。ここは高地。いわゆるトルファンは海抜マイナスの低地にある。

 一夜明けて3月10日。 
(左)万里の長城の残骸が見えます。もうこの辺は甘粛省だったと思う。

(右)烽火台でしょうか。
(左)向こうに見えるのは里程塚ではないか。

(右)蘭州の手前。この辺りでは黄河の水も青い。
 河西回廊っていい名前だ。一度行ってみたいと思っていましたが、実際に来てみると緑が無く荒涼としている。そんなにロマンチックな土地ではないとよく分かりました。
 隣のボックスにいる女性がどうも他の乗客とは雰囲気が違う。退屈だから話しかけてみたら、やはりアクスのカレッジの教師でした。英語と漢語の先生。上海へ2ヶ月の研修に行くところだそう。上海までは44時間半かかる。中国の女性はタフですね。
 先方は当方を上海人だと思っていたそうです。日本人と知って「よく一人で旅行できますね」と言う。何で?と聞くと、「だって危険でしょう」。いや、ちっとも。更に年齢を聞いて、また信じられんと首を振る。中国人が自国内の旅行を危険だと信じている。どうかと思いますね、全く。

 会話は英語。ときどき筆談。周囲の乗客が覗き込んで、「日本人って漢字が書けるのか」なんて言う。そして「難しい字知ってるね」。こういう中国人って実に多い。まぁ大体が初めて日本人に会ったということだからしょうがないんでしょうけれど、一般の中国人って物を知らんというか外国事情に疎い。
 この女性、「アクスはいい所だ。今度来たら是非アクスに寄るように」としきりに言う。「来るなら9〜10月がいい。リンゴがおいしい。この前豪州の首相が絶賛したくらいだ」。豪州とEPTが成立して輸出したのかな? 元々アクス産のリンゴか?と聞いたら、日本の富士という品種だとか。日本の農業も打って出なくちゃ中国にいいところをみんな取られちゃうよ。

 私は西安で下車。時に22時半。後日上海でMLのオフ会やったとき、この人達も呼びました。右端は一昨年一緒にランクル旅行したA氏。 

 この後まだ旅は続きますが、新疆からは離れますので、この旅行記は一旦ここで打ち切ります。
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