10.03.04. 砂漠を走る
シルクロード略図
 シルクロードの略図。タクラマカン砂漠の面積は日本列島の約4倍あるとか。
 未だ昨日(3日)の話です。
2時間くらいでバザールを一回り。一旦ホテルに戻り、ホータン博物館へ行くことにします。
(右) 途中白ホータン河(正しくは白玉河)を渡る。古来ホータンは玉の産地として有名です。河原に玉石を探す人影がちらほら。昔は河原でも拾えたようですが、今は無理。上流の山中で採掘しているらしい。でもこうして探す人がいる所を見ると、偶には商品価値のあるものが見つかるのでしょうか。
ホータン河
 博物館の場所が分からないからホテルのフロントに尋ねる。ところが何と場所を知らない。地図を出して懸命に探し、「ア、ここだ」。保安(守衛)を呼んで「バス停までお連れしなさい」。こういうところは案外親切。

 バスに乗って車掌に和田博物館と書いたメモを見せたら変な顔をする。脇で見ていたビヤ樽みたいなおばさんが「いいよ、私が教えてあげる」。この女性いい服着ていた。漢字が読めたんだからおそらく教育がある女性なんでしょう。車掌は漢字が読めなかったのか、それとも博物館がどこにあるかを知らなかったか。で、教わった場所はバス通りに面していた。車掌は毎日見ている筈なのですが・・・・。

 先ほど、ここは美女が多いと申しました。しかしそれは若いうちで、中年になると顔はともかく体型が肉の塊みたいになる人が多いようです。やはり食事の関係でしょうか。
 
ホータン博物館
 博物館ではひどい目にあいました。行ったのは午後3時過ぎ。門が閉まっている。門脇の小店のおばさんに「ここ休み?」と聞いたら門を叩けと。言われたとおりにやった。すると門番が出てきて「3時半に来い」と言う。今昼休みなんだと。この時は私、未だ時差2時間に気がついていなかった。みんな現地時間で動いているんです。
 仕方がないからその辺でブラブラして時間を潰し、3時半に行ったら今度は開門していました。記帳して本館入口に行った。ドアが開かない。見ていた門番が飛んできて通用口から入り、中からドアを開ける。どうなってんだ、ここは!

 廊下に陳列されている写真を見ていたら、どこからか女性の職員が出て来て展示室のドアの鍵を開けた。そして小生に何か言う。分からん。小生のポシェットに触って身振りで背後のロッカーを指す。時間にルーズなくせにうるさい。展示文物をじっくり見ていたらまた先刻の女性が現れ、「申し訳ないが我々はこれから会議なので早く出てもらえないか」と言う。今度は英語です。驚いたねぇ。世の中に客がいるのに自分の都合で閉めちゃう博物館があるかい? まぁ無料だからしょうがないか。

 ミイラが二体あった。もっとじっくり見たかったけれど、そんなわけで叶いませんでした。入り口で振り返ったら、職員が二人でショウウインドウを点検して歩いている。癪に障りましたね。この間たった15分くらい。

 3月4日
 S氏は写真撮影のためここに10日ほど滞在される。私は単身カシュガルに移動します。カシュガルへの交通手段はバスしか有りません。距離516km。所要時間10時間とのこと。
 前日予めカシュガル行一番バスの時刻をわざわざバス站まで行って確かめておいた。9時30分発と書いてあった。
カシュガル行バス
(左)朝食も取らず定刻前に行ったのにバスは発車しない。結局2時間待たされた。これは推測ですが、こちらは北京時間で考える。バス站の表示は現地時間だったのではないか。
(右)バス票。発車時間は9:50。でも11:23の発車だった。不可解なことばかり。
 バスは見た目立派ですが、座席はボロ。肘掛けもシートも壊れている。道路は一応舗装されていますけれど、工事中の区間が多く、そういう所は悪路。大きく揺れてシートごと放り出されそうになります。これも推測ですが、厳しい寒暖の差と雪溶け時期の鉄砲水で始終道路が壊れるのではないか。だから破損→補修のイタチごっこをやっているのではないか。

 ホータンを出ると砂漠。次のオアシスまで○時間という、どっちを向いても広漠、荒涼たる世界。薄曇りなのか砂曇りなのか、地平線も山も見えない。ただ、車は結構往来しています。

 旅に出る前にNHKシルクロード取材班の記録「流砂の道」を読んだ。それには「ポプラの木が現れ、それが林になり、更に林の影が濃くなると民家が見えてくる」という記述があった。全くそのとおりでした。それにもう一つ付け加えたいことがある。それは鳥。小生が見たのは烏ではなかったかな。黒い鳥が飛んでいた。それからしばらくすると上の記述のとおりになっていった。ポプラの木は水がある証拠であり、水があれば耕作可能で人が住む。人家があれば烏も生きていける。そういう循環になっている。
 聞いていたとおり、やはりトイレは路傍でした。誰かが運転手に声を掛ける。車が止まる。すると何人かが降りていって用を足す。さすがに女性は幾らか離れた所へ行きますが、まぁあまり神経質ではありません。でもそんな場面を写真に撮るのは憚られる。だから子どもだけ撮りました。
路傍のトイレ
 オアシスの町を通過する度に目立つのは政府関係の建物。どこも不釣り合いに立派。もう一つ目立ったこと。検問所が多かった。人の動きに相当神経を使っているんでしょう。

 幾つかオアシスを過ぎとっくに日も落ち(日没は北京時間21時くらい)、何も見えない闇の中に突然鉄道レールの敷設現場が現れた。自動車路から数百メートル離れてほぼ平行している。カシュガルから引っ張っているのでしょう。どこまで行くのかな? 

 やがて英吉沙。ここは刃物の産地らしい。多分砂鉄が採れるのでしょう。照明が多くて通りが明るい。ここからカシュガルまでずっと街路灯があった。24時過ぎにカシュガル着。ホータンから実に12時間かかりました。 
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