06.11.01 中国人の喧嘩
パジャマ姿
昼日中パジャマ姿で出歩く中国独特の風習。ハイカラだと思っているのかな? なお、この写真は本文とは全く関係ありません。

 今日は中国人の喧嘩の話です。

 初めて中国人の喧嘩を見たのは8年ほど昔。中国滞在初めての地方都市。小さな商店のオヤジと通行人なのか客なのか判然としない若い男とが店先で罵り合っていた。見ていたら、オヤジが「やるかっ!」てな感じで空手のような構えをする。でも動かない。カッと目をむいて相手を睨みつけるだけ。互いに暫く睨み合っていましたが、すぐに若い方が何か捨て台詞を吐いて去って行った。それで呆気なく幕。拍子抜けしました。

 その後あちこちで何回かやっているのを見ましたけれど、そのうち取っ組み合いは一度だけ。こちらの喧嘩は大声で罵り合うのが主流みたいですね。

 ところが昨日近所のスーパーへ買い物に行ったら、ちょっと派手な喧嘩にぶつかった。私、野菜を物色していたんですが、なんか近くで大声で喚く奴がいる。「アー、喧嘩だな」と思いましたけれど、近頃私も中国の租削りな風土に染まって感覚が鈍磨。「またやってらぁ」くらいで振り向きもしなかった。

 ところがバラバラと逃げて来る客がいる。これは只事ではない。見ると秤の係らしい白衣を着た若い店員が包丁を取り出したところ。秤ってのは、客が袋に入れて持ってくる野菜の重さを量る秤です。相手は中年のオヤジ。おそらく客でしょう。振り返りながら立ち去りかかっていたんですが、包丁を見て近くにあった商品のビール瓶を引っ掴みとって返す。気の小さい人はそりゃ逃げ出しますよね。とばっちり食ったら詰まらないもの。

 しかしですね、こちらは「あわや」と固唾を呑んで見守っているのに、互いに一気には飛びかからない。ちょっと間が空いた。その危機一髪の瞬間に、近くの売り場のおばちゃん店員が素ッ飛んで来て割って入る。或いは後ろから別のおばちゃんが若い方の白衣を引っ張る。喧嘩の二人と止め役がそれぞれ大声で喚く。遠くの店員が売り場を放り出して見物に飛んで来る。いや凄い騒ぎです。やおら店員が包丁を振りかざした。相手のおっチャンは「何おっ!」とばかり、ビール瓶の底をその辺にぶつけて割った。オー、コリャ血の雨が降るで。

 またまたしかし、ですね、これはデモンストレーション。互いに止めおばさんを押しのけよう振り切ろうとのジェスチャーはあるけれど、本気じゃないんだな、これが。本気だったら男だもの。おばさんの一人や二人振り払うのは簡単です。そう見たから私、選んだ野菜を持ってサッサとレジに向かいました。レジに並んでいる間ずっと喚き声が聞こえてきました。レジ係は流石に持ち場放棄はしていなかった。レジ係がいなかったら客は金払わずに帰っちゃうからね。それにしても店員が客に向かって包丁振り回すというのは穏やかじゃありません。

 こういう状景を見る度に私思うのですが、中国人って派手に怒鳴り合う。威嚇や恫喝はする。けれども実際行動には簡単には踏み切らない。二枚腰です。

 二枚腰と言えば囲碁の林海峰九段。確か9歳で上海から来日。名人位獲得最年少記録保持者。最近、公式戦通算勝ち星1300勝達成。これは歴代一位。この方は二枚腰と言われています。必敗と見えた碁がいつの間にか持ち直す。一発逆転じゃない。ジワジワッと、よく見ると、アレッ!これは形勢不明ではないか? 結果は半目勝ちという碁風。

 出入りの激しい名人リーグに十数年か残留。こちらでも最長不倒距離保持者。悪天候で大揺れの飛行機。これは危ないと思った人が「あ、林名人が乗っている。じゃ絶対落ちない」と安心したというエピソードがあります。

 この粘り。広大にして荒々しい天地によって培われたものなのか、それとも長い争乱の歴史の賜物か? 気が短い私。見習うべき特性ではないかとひそかに思う次第であります。でも、もう遅いな。

 MLのお友達からコメントをいただきました。

井上@打浦橋@上海です。

 そうか二枚腰ね・・・。そうかもね。日本に対する外交なんかもそうなのかもしれません。一発かまして、様子を見る。反応を見て、じわじわ行く。

 あとですね・・。芝居っ気というか、まわりの人たちに見せると言うか・・、観客と舞台に上がってる主役2人と言うようにも見えてきます。と言いますか、観客がいないと成り立たない。

 それと、とにかく、喧嘩が多い、朝から晩までアッチャコッチャでやってる。小爆発が多発状態。

 日本は、ほとんどないけど、いざ、起こると、殺人まで行ってしまう。

 そんな風に、私は中国の喧嘩を見ています。

 我が家でも、朝から始まります。朝からエンジン全開なのです。

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