01.05.10  浙江省へ

 浙江省の観光地としては杭州が断然有名です。次いで紹興酒の紹興でしょうか。その次となるとウーン・・・ということに。寧波は遣唐使が目指した港として有名ですが、見る所はそんなにありません。ところが海岸線から少し奥に入りますと、無名ながらホォーッと目を瞠る所があります。そういう所へ行って来ました。なお、このリポートは日本の友人宛の私信です。


 この前、浙江省に出かけた話、どの程度までしたか忘れました。少し、或いはたくさん重複するかもしれないが、お許しあれ。

 去年からこの国も日本の真似をして、5月に連休を組むようになった。労働節と称している。いかにも社会主義国。連休の日取りが決まるのが10日くらい前なんだ。それまでに切符などの手配をする場合は、憶測で計画を立てなければならない。まぁ、大体の見当はつくけれどね・・。

 日本でもレジャーブームと言われた時期があった。30年くらい前だったかな。中国も沿海部では、丁度あの頃の日本の社会状況と似てきているんだね。早い話、生活にゆとりが出てきたということ。

 中国の国際収支はこのところ堅調です。しかし、国内景気は今一つ。物が売れない。例えば家電のいわゆる白モノ。不動産市況も銀行ローンが借り易くなったせいで買い手が増え、やっと下げ止まり感が出てきたという状況。一言で言えばデフレ傾向にある。みんな金は持っているが使わない。政府はこれを何とかしたい。庶民の財布の紐を緩めたいのです。連休はその方策の一つです。

 そして、去年も今年もその狙いは当たったんだね。今年は人出でも売上高でも去年の実績を上回ったらしい。尤も、この国で発表される統計数字の信憑性については「?」が付くというのが国際常識だけれども・・・。まぁしかし、あまりケチを付けるのも可哀想。一応、信用しておきましょう。

 去年は厦門に行った。今年はどこへ行くか。黄山へ行きたかった。しかし、みんな「やめた方がいい」と言う。四川や雲南よりも近いし、綺麗だから黄山は人気があり、人が殺到する。人出が凄いよということ。それで断念した。止む無く近くて比較的無名な所として、天台山周辺を選んだ次第。ツァーは新聞の広告で選んだ。そういう新聞が出ている。2泊3日で480元(7200円程度)と安い。ただし、食事は付いていない。

乗ったバス
朝6時に徐家匯という盛り場に集合。待機しているバスに数分前に乗り込む。驚いたことに時間になったら一切のチェック、点呼もなしにいきなり発車した。時間どおりというのが中国らしくない。反対に何のアナウンスもないのがいかにも中国風。

 同行は不動産収入で上海人太太とその両親丸ごと養っている優雅な身分の井上氏。ここの院生(中国人)のSさんと上海理工大の日本語教師Mさん(二人とも女性)。日本人は我々3人だけ。周囲の中国人は我々を別に珍しがる風でもなかった。

 上海→寧波までは高速道路が通っている。走行小1時間で浙江省に入る。沿道はかなり都市化が進んでいるけれど、何しろ広い国だからまだまだ畑が残っている。結実した油菜(菜種)、桑、空豆、エンドウ豆、今問題のイグサが目に付いた。中で一番面積が広かったのが桑畑かな? 養蚕をやっているんだね。そういえば杭州、蘇州の名産はシルクだった。

 沼地では淡水真珠の養殖をやっている。アヒルかと見まがうような白い浮きが等間隔で並んでいるんでそれと分かる。これは浙江省に限らず、上海郊外でも江蘇省でもたくさん見かける。98年に初めてそれを見たとき、何だか分からなくて、随分人に尋ねた。誰も知らなかった。「うーん」というだけ。中国人って、自分に関係が薄いことにはホントに無関心なんだ。つい最近、教えている学生に、「我々の校舎の隣に○○学院てあるよね。あそこ学生何人くらいかな?」と聞いたことがある。そしたらそいつが、「そんなのありましたか?」と答えたのには驚いた。決してデキの悪い学生じゃないんだけどね。しかも、もう4年もこの大学に居るっていうのにそんな風なんだ。オレに限らず大抵の日本人は驚くと思うよ。

 浙江省に入って最初の大きな町は嘉興。「ちまき」で有名です。日本のと違って、肉や栗などが入っています。その次の都市が杭州なんだけれど、高速道路は杭州市街の手前で東に向きを変える。有名な銭塘江を渡り、暫く走ってバスは上虞市で杭寧高速道路を降り、上三高速道路というのに入り南に向かう。

杭州の農家
 この「三」て何だか分からんのだけれど。それはともかくとして、この嘉興→杭州→上虞一帯の民家というのが面白い格好なんだ。西洋のお伽噺に出てきそうなメルヘンチックな形をしている。左右対称3階建て。真中が塔になっていて、てっぺんに必ず小型エッフェル塔のようなテレビアンテナが聳え立っている。この辺りの農民は裕福と一見してすぐ分かる。上海→南京間の江蘇省も豊かな地域だけれど、浙江省のこの辺りの方が上だね。写真を撮っておかなかったんで、見せられないのが残念。(これはこの旅行の後に寧波に出掛けたとき撮った写真です)

 上虞道路に入ると、道が少しずつ上がり勾配になり山に分け入る感じになる。沿道の風景も次第に田舎風になる。前夜は、集合時刻が早いから寝坊してはならんということで、何回も目を覚ました。だから眠くて堪らん。いつの間にか眠ってしまった。

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