03.09.06  茣蓙の話

茣蓙
日本の畳表よりも高級かもしれません。なかなか綺麗です。少し固いのが難ですが、暑い土地ではこの方がサッパリしていてよろしい。

この項にはML仲間の石松さんからお便りをいただきました。下に添えてありますのでご覧下さい。


 古代人@厦門です。今日は薄曇りですがやはり暑い。朝からクーラー入れています。

 この前「厦門短信-9」の中で、茣蓙の上に寝ていることを書きました。そのとき茣蓙の「茣」の字を見て、「あれ! 井草(藺草)って江南地方原産なのか」と気がつきました。「呉の国の草」と読めますよね。

 もう3年くらい前になりますか。上海から寧波に行くとき、バスの窓から外を眺めていて、田んぼのような湿地帯のような所に、アロエを細くしたような植物が群生しているのに気がつきました。「ハテ、何だろう?」。暫く考えて、これは井草ではないかと・・・。丁度、中国産の葱、椎茸、畳表に対してセーフガードが発動された時期でした。

 寧波では人に紹介された税関職員に案内して貰いました。上海外語大卒とかで日本語が堪能な人でした。帰るとき「お土産に上げるよ」と、なんと自動車の座席に敷く畳表製の尻当てを差し出されました。業者が呉れたのだと。でも私は車持っていないからと断りました。

 何でもセーフガード発動前は、日本に輸出される畳表の殆どがこの寧波で船積みされていたのだそうです。で、日本に輸出できなくなって、業者は懸命に国内向けの商品を開発したらしい。この尻当てはその中の一つだったんですね。私が使っている寝茣蓙もそうかもしれない。

 呉の国といえば杭州、紹興、寧波一帯ですね。「茣。呉の国の草」とピッタリ重なります。日本では地名に東京・上井草、下井草があります。戦前から戦後暫くは畳表は「備後表」と言って、岡山産が有名だった。日本の井草は中国渡来なのか、今百科事典が手元にないので分かりません。どなたか調べていただけないでしょうか。

 気候温暖かつ湿潤。そこら中湿地帯だらけ。井草なんて多分、放っといたって育つのでしょう。栽培というよりまぁ適当な空き地利用です。おまけに人件費は安い。日本の畳表はとてもとても、どんなに頑張ってもお値段では中国製に勝てない。日本で作っている人たちにはお気の毒ですが、それが実感です。


石松@遠州です。
 かつて浜名湖周辺でもい草の栽培をしていましたが、 古代人さんの仰る通り、台湾・中国産のい草に席巻 されました。今では、九州の熊本で細々栽培されて いる状況です。 原産地は東南アジアです。日本には中国を経由して 伝わったものと推定いたします。(違ったらゴメン)

 い草はアロエを細くしたような草ではありませんよ。 田圃の脇に生えている細い径のすらっとした草です。 取り入れは沼地の中に入り、夏の暑い時に刈り取り します。九州では、泥を塗って乾燥させますと畳表の 青々とした製品に出来上がります。 夏場に加熱乾燥(人工乾燥)させるのは本当に大変 な作業です。
 
 女房と畳は新しいものが良いというのが通り相場です。 中国でも畳表を同様にして生産していますか?

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