04.03.10  [シ章]州市

 古代人@厦門です。章州市のリポートです。

 皆さん既にご高承のとおり、中国の市はややこしい。特別市は別格。その下に一級、二級とあって、それが重なる。章州はたぶん一級市。その下に南靖市がある。南靖土楼があるところは南靖市○○鎮。市と言っても実はド田舎。そのド田舎山の中から南靖市街区に戻り、あっという間に街区を抜けて再びバナナ畑の中を章州市へ向かう。幹線道路です。途中でヒョイと曲がった。何かと思ったら林語堂紀念館へ行くんだと。ヘェー。

 どんな片田舎に生まれようが、才能のある人は出世し名を残す。またこの辺はもともと林姓が多いところ。林則徐も福建の客家出身ではなかったか。広東かな? だから別に林語堂の紀念館がここにあったって不思議でも何でもない。でもですね。さっきも申しましたが周りはバナナ畑。おまけに水牛のか鶏のか分かりませんが、糞を細かくして路上に干してあるのが強烈に匂う。そんな所で林語堂。ピンと来ませんでした。私若いとき、この人の作品の何かを読んだような気がする。ハイカラな感じだったような・・。

 小さな丘の上にその紀念館はありました。まだ新しい。海外にいる息子が建てたのだそうです。前庭に座像がある。サッパリしたいい建物。中には写真、履歴や作品の説明パネル、作品の現物などが展示されている。1936年にアメリカへ移住。中国文化と欧米との懸け橋に努め、ノーベル賞を受けた。1976年に台湾で死去。こういう人の紀念館建設を認めるということは中国も大分変ったということか。展示写真の中に魯迅などと一緒に写っているものがあった。魯迅は中国政府に非常に受けがいい。そのせいかも知れない。
香港路1
 再び車中の人となり章州へ。「今度はどこへ行きましょうか?」と聞かれた。案内役にそんな質問された当方の当惑をお察しください。小生予め古いものを見たいと言ってある。しょうがないから改めて「古鎮、古寺の類を見たい」。「お寺はあるが古鎮は章浦まで行かないと無い」。章浦というと南の方。今遠去かりつつある方角だ。「明白。じゃ随便」。
香港路3
章州市街に戻り、古い街だという香港路へ。これはヒットでした。かなり修復されていますが、それでも原型維持に努めたのでしょう。福建様式の一階が回廊式商家がズゥーッと続いている。回廊の天井は太い木の梁むき出し。それが嬉しい。所々に巷というのか人一人がやっとの横丁。何でも映画の撮影隊がよくここへ来るとか。そうでしょう、そうでしょう。バイクがバタバタ走ってなけりゃ、そしてチーパオのオバさんおネェちゃんが歩いていれば、これはもう立派な民国、清代の街に見えますですよ。
横丁
南天禅寺
 次が南天禅寺。川の向こう。何という川か名前聞いたけど忘れた。お寺の手前に「片仔広」でしたか肝臓薬とクリームか何かで有名な製薬会社が。元は小さな工場だったのだそうです。それが今は立派な高層ビルに。写真撮っておきました。
(写真)南天禅寺の回廊。壁の木彫りが素晴らしい。
玉仏
 さて南天禅寺。創建が公元736年とある。でも、ここも修復したらしく新しくて綺麗。他の地方に比べ福建のお寺はどこも手入れが行き届き、綺麗です。仏教徒が多いのか、或いは台湾からの寄進が多いのか。お決まりの大雄宝殿の他に玉仏像堂があり、石像堂がありました。玉仏は西洋風の妖しい顔立ちでとても美しかった。こっそり写真を撮ってきました。石像は古いものが一体。新しく彫ったものが二体。いずれも高さ4mほど。日本人的感覚からするとあまり美しくない。

 もう夕方。街に戻り食事。案内された店は広和隆猪蹄面。茹で麺に煉りゴマをまぶし、栗と豚肉小片が入っている。それに鴨血と豆腐の湯。この麺は今まで食べたことない。結構おいしかった。Lチャンの父親が「味はどうですか?」と聞く。「なかなかおいしい」と答えたら、「ここはどうも最近味が落ちた」と。前はもっとうまかったのに。それが提供できなくて残念だ・・・という含意かな? 

 章州は歴史のある街の筈なのに、案外古いものは無いようです。私が「水仙の原産地だよね」と言ったら、「朱泥もそうだよ」。いわゆる朱肉のことですね。「それなら」と記念にその専門店へ連れて行ってもらい、一つ箱入りのを買って来ました。
章州のタクシー
 バス総站で父親と車にお別れ。チャーター費は400元。まぁそんなものでしょう。再びXチャン、Lチャンと三人快速バスで厦門まで一時間。父親と運転手が自慢していた章州のバナナを一房お土産に頂戴しました。確かに身が締まっていて適度に甘くおいしいです。
 一つ忘れていた。朝、バス総站に到着したとき驚いたことがある。並んでいるタクシーがみんな綺麗だった。塗装は黄色。全部「長安鈴木」。この車に統一したのは二年ほど前だそうですが、凹んだりゴムが垂れたりのみっともないのが一つも無い。新品同様。南靖の方までこれが走っていましたが、みんなどれも綺麗でした。「章州田舎と馬鹿にするな」。タクシーがそう言っているような気がしました。そうそう、もう一つ。「ここに日本人いるか?」と質問。「朝鮮族はいるが日本人がいるかどうかは知らない」ということでした。
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