04.04.24  厦門石材展示会
恐竜
 この展示会はこちらの石材業者の中の大手10社くらいで組織しているようです。
 
 短信の方は暫くお休みでした。タネが無くなったこともありますが、実はこの2週間体調不良で、何をする気力も起きなかったんです。気力さえあれば、その病気をタネに短信も書けます。でも、全くそんな気になれない。チョットしたことでも体に言う処が出来ると、こんなにも気力に影響するものかと自分でも驚いた次第。

 私は縁起を担ぐ方ではありません。子供の頃から迷信の類は馬鹿にする、まぁ言うなれば可愛気のない人間。でも今度ばかりは「まずかったかなぁ」と反省しとります。何がって? いえ、前回の短信をご覧下さった方は覚えていらっしゃると思いますが、清明節ということで霊園を見学に行きました。折角だからと写真を撮りました。祟りが無いよう写真を撮った後、丁寧に拝んできました。でも、その直後から体調が悪くなった。あれは「紙銭」を盛大に燃して来なかったからいけなかったんだ、きっと。中国じゃ拝むだけじゃ勘弁して貰えない。やっぱりお金が必要だったんですね。配慮が足りませんでした。
石橋
 閑話休題。今日のお話は当地で開かれた石材展のこと。前回の短信にもチョット書きましたが、知り合いの四国の石材業の方がこちらの石材業調査のために1ヶ月という長期の予定で見えています。4月1日から4日間、厦門会展中心という関東で言うと晴海、幕張のような展示場で石材展がある。それに合わせて来られました。誘われて、私もこれを見に行きました。
置物
 行ってみますと、まず石製の恐竜の模型があって驚かされる。「こんなものもできますよ」というデモンストレーションでしょう。ありますものは、<庭園用の石材>。例えば小さい橋。灯籠。布袋さんのような置物。更に<彫刻>。これは人物像から何から何でもある。<建築材料>。壁材、床材、台所の流し用の石板、等々。
彫刻
 しかし、やはり中心になっているのは<墓石>です。大きい物小さい物。材質も黒御影白御影、漆黒のインド石、山西黒とかいう小さな輝く星が入った石など様々。形も御殿のような屋根付きの物、団子を重ねたような古典的な物。本当にまぁ各種各様の墓石のオンパレード。正面の字、例えば「南無阿弥陀仏」を金象眼ではめ込んである物もあった。手作業でやるんだそうです。実に見事なモノです。
キッチン用材
 日頃規格品の墓石を見慣れている当方、どれを見ても当然「相当高いだろうな」と思います。会場で一番大きかったインド石の屋根付きの墓石。私は身長170cmありますが、その私の背丈より高い。これのお値段をおそるおそる聞きましたところ、なんと「3万元です」という答え。すると今のレートでは邦貨40万円弱ですか。「ヘェーッ」と驚いちゃいました。

 もし日本の霊園でこれを見たら、どう安く見積もっても1千万円は下らないと思うでしょう。高野山に立てたって見劣りしない。大名級のそれはそれは立派な物です。そんなに安いんなら、いつそ自分の墓石はここで調達しようかなぁ・・と考えるのが自然の成り行きというものじゃないでしょうか。

 実は私、故郷の墓地を整理する必要があって、親のお骨だけを今の住まいの近くの霊園に移してあります。いろいろ事情があって未だ石塔を建ててない。その話をすると生徒達が「先生のお墓なら最高の石で安く作って上げますよ」と言う。石材業の生徒が多いんです。そう言われると嬉しいような何か悲しいような妙な気持ちになりますが、まぁ兎に角こちらで作れば安く出来ることは間違いなさそう。そこで留守宅の家内に霊園事務所へ行かせました。
インド石の墓石
 
 大きな霊園なので専属の石屋が入っている。墓石はそこで作らなければならないと暗黙裏に決められている。でも独占禁止法の関係から、正面切ってそうは(契約書には)謳ってない。そこを突くわけです。向こうも商売。まさか「タダで」とはこちらも言えない。で、日本側の通関から輸送、据え付けまでを100万円でやってくれないか・・と(家内に)言わせた。そしたら、「注文どおりに出来てこないとか、輸送中に石が欠けるとか、色々問題が出ますよ。そういうとき個人輸入では対処出来ませんよ。ウチでお造りになれば同じお値段で間違いがないものが出来ますから結局はお得ですよ」と言われたそう。理屈はどうあれ、相手が動いてくれないことにはどうにもなりません。

 前記四国の石屋さんにその話をしましたところ、「普通日本の石屋さんが一番やりたくないというか出来ないのが通関で、これは面倒ということだけじゃなくて一件だけだと割高になる。それで高いマージン取られても商社に任せてしまうんです」ということでした。その石屋さんの話では(正確な統計ではありませんが・・・という断り付きで)、今や日本の墓石の60~70%は中国産なんだそうです。で、それだけのものをホンの数社の商社が扱っている。日本の零細石屋さんはそういう商社に利益を吸い取られ、更には下請け加工業者に組み入れられ、今や全くもう影が薄い存在になっているのだとか。
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