04.07.18. 風・砂・洗濯物
西方の眺め
こちらが西。部屋の正面です。山の上に見えるのは気象観測所。
 ここ厦門はリゾート地と目されているようです。確かに綺麗な町で、今までに隅々まで・・・とまではいきませんが、島内の主立った地域は大体行ってみて、スラムみたいな所はついぞ見掛けなかった。そういう点でちょっと中国離れしている町です。けれども実際に暮してみますと、やはり他の中国の町と同じ問題があります。それは渋滞、排気ガス、乞食、砂埃。
(写真)バスの衝突事故。案外多い。渋滞の一原因です。
バスの衝突事故

 渋滞と排気ガスは幹線道路へ行かなければ避けられます。乞食は街中に出なければいい。しかし砂埃はどこに居ても押し掛けて来ます。これが困る。

 私の宿は(ちょくちょくここに書いていますが)マンションの20階です。部屋は西の方に向いていまして、幸い1kmくらい先まで視界を遮る高層建築物はありません。眺め良し日当たり良し。最初はいい所を見付けたと喜んでおりました。ところが最近、朝目が覚めると眼がゴロゴロする。眼にゴミが入っているのです。普通眼にゴミが入ったら、瞼の上を指でソッとこすればゴミは涙と一緒に出て来ます。しかし、このゴミはその方法では取れない。目薬をさしてやっと取れる。でもすぐまた元に戻る。

西南方向
 この一月ほど、ほぼ毎日強い風が吹いています。季節風ではないかと思います。それが西南の方から吹いてくる。つまり、私の部屋は斜めに風を受けます。この風が砂を、それも細かい砂を運んでくるのです。(写真左)風上の西南方向。(右)隣のビル工事。風上です。
隣のビル工事

 前にもリポートしましたが、今ここ厦門は建築ラッシュ。あっちでもこっちでもビルを建築中。大抵が分譲マンションのようで、こんなに建てて売れるのかいな? と思うのですが、それは兎も角、どっちを向いても工事をしています。すぐ隣でもやっている。その工事現場から風に乗って砂がやってくる。ウチのベランダにはそれが残雪のようにうっすらと積もります。綺麗に掃除をしても翌日にはまた積もっている。

 隣の現場は躯体が出来上がって覆いが取れたところ。そのベランダに溜まったセメントの滓やら砂やらを箒で掃き出すんですね。30階もあるビルでそんなことやられた日にゃ周囲、特に風下の家や人は堪ったモノではない。日本なら忽ち周辺住民の訴えでとっ捕まる。しかしここはナンたって差不多の国。何するにも馬馬虎虎ですから、堂々とやっている。誰も文句を言わない。その結果、私んちのベランダに砂溜まりができ、私の目がゴロゴロするわけです。(写真)ベランダに積もった砂。
ベランダに積もった砂

 更にドリルやら電動ノコギリやら、リフトの昇降の合図にパイプを叩くカンカンという音などが一日中こだましている。うるさい。平日、週末関係なし。この辺も日本とは違います。これから各戸ごとに内装工事が始まるでしょう。すると何年も先まで騒音が絶えないに違いない。まぁ私は来年は居ないからいいけれど。

 砂にも困りますが、この風はもっと悪さをする。洗濯物を持って行っちゃうんです。私の部屋は私が第一号の住人。房東(大家)は若い女性で、自分が住まないからでしょうと思いますが、ベランダに鉄格子を嵌めてない。景色を眺める分にはそれはサッパリしていてよろしい。しかし洗濯物を持って行かれるのは困ります。既にTシャツ2枚、半袖シャツ1枚、トランクス1枚、タオル1枚無くなった。風に持って行かれる瞬間を見ていませんから、どんな風に物干し棒から外れ、どの辺へ飛んで行くのか分かりません。大厦の20階といったら相当な高さです。風が強いだけにかなり遠くへ飛んで行くんでしょうね。気が付いて下界の風下側を見回しても、どこにも見当たらないのです。無くなった物の中には何となく気に入っていた物がありました。損害というほどの大層なことではありませんけれど、子供の頃、大事にしていたビー玉を砂浜に落として日が暮れるまで探しても見つけられなかった時の気分、そんな気分になりました。
眼下の眺め
 長い間、中国のベランダの格子は防犯用だと信じていた。高層階では防犯用というより植木鉢などの落下防止対策。実は洗濯物紛失対策も兼ねているとは気が付きませんでしたね。やはり自分が経験しないと分からないこともあるのだと知りました。
(写真)下界の風下方向。洗濯物はもっと右上の方へ飛んで行っちゃったに違いない。いつも見つからない。
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