04.08.27  戸籍と人口移動
厦融賓館新館
農業銀行が建てかけたホテル。中はガラン洞です。この足元にバラックの果物屋があった。
  古代人@厦門です。台風変じて熱帯性低気圧が通り過ぎ、ただ今9:01am。室内で温度30.5度。湿度74%(開放状態)です。天気は曇。

 今日は「中国では人の移動が思ったよりかなり自由なのではないか」というお話です。前提として「中国の戸籍制度」を頭に置いてください。

 昨日、バナナを買いに出掛けました。多寡がバナナ。されどバナナ。これが意外に見つからない。売っていないのです。前はWalmartで売っていた。でもこれは高い。一房を半分にしてもらっても8元もする。Delmonteのラベルが貼ってあるから輸入物なんでしょう。一食5元で食べられるのに、バナナに8元も払いたくない。日本の皆さんお笑いになるかも知れませんが、これが現地人の感覚なんです。

 元へ戻って、なんでバナナを買いたいか。朝食にする。前は朝食は自炊していました。しかし、夏場は残った物がすぐ腐るので、自炊は止めた。代わりにバナナとヨーグルト。これがなかなか宜しいんです。で、バス停で二つ離れた所にバラック建ての果物屋がある。いつもそこまで行って買っていた。大きな一房が5元かそこら。安い。味に変わりはない。昨日も雨の中、そこまで買いに行きました。

 ところが・・・、行ってみたら店がない。忽然と消えてしまった。そこに店があったという痕跡すら残っていない。そこは建てかけホテルの構内でした。何年か前、農業銀行が30階建てのホテルを建築。躯体が出来上がったところで政府から中止命令が出たらしい。だから塀で囲ってあった。でも門が開いていて自由に出入りできた。その門が閉まっている。中にあったバラック群は整理されてしまっている。アリャー。どこへ行っちゃったんだろう。元々不法侵入、不法占拠だったのかも知れない。

 仕方がない。トボトボと戻る途中、暫く行ってなかったその近くの按摩に寄りました。その果物屋はその按摩屋が教えてくれたのです。ビルの4階。ベルを鳴らしたら見たことのない男が出て来た。中に入ったら室内ガランと馬鹿にサッパリしている。男は「要按摩?」と聞くけれど、そんなことどうでもいい。その辺に方便袋(紅白ダンダラの大きい袋)が幾つか。引っ越して来たばかりらしい。聞いたら「権利を買ったんだ」と言う。「前の人達はどうした?」「広東へ行ったそうだ」。「エッ!」。いやいや、唖然呆然。ただただ驚くばかり。

 と言うのは、ボスの女性は湖北省から出て来たと言っていた。子供が二人いて、息子は不動産や、娘は大学生。どちらも厦門在。元医生と言っていたから医者だったのでしょうか。湖北じゃ食えないから出て来たらしい。按摩の腕は確か。親切。家内を一人で行かせても帰りのバス停まで送ってくれる。筆談ですが、ボールペンを毛筆のように持ち、見事な字を書く。並の按摩じゃない。そんな風でしたから行き始めてもう1年くらい経ちますか。月に一度程度ですが私、通っていたのです。

 私が一時帰国する前ちょっと寄ったら、「暑くて客が来ない」と言っていた。しかしそれにしても子供が厦門で働いている。或いは学校へ行っているのにそんなに簡単に引っ越しちゃうものなのか。事情はサッパリ分らないのですが、商売にしろ何にしろ、ここの人達は見切りを付けるのが早いですね。そして、戸籍の問題はどうなんだろうか?  農村戸籍では都会には住めないと聞いていたけれど。それと納税。ビルの壁面に「博愛按摩」(写真)と書いてある。でも室内に営業許可証は見当たらなかったな。モグリ営業だったのではないか。

 そういう問題はどうなっているのか私興味はありましたが、聞いては悪いと思って触れなかった。こんなことなら詳しく聞いておけば良かったと思っているところです。でも私が質問したら、もっと早く引っ越しちゃったかも知れない。

 このように中国では戸籍に関係なくジプシーのように渡り歩く人が沢山います。こんな風ではこの国では正確な人口動態調査なんか出来ないでしょう。また、徴税もキチンと為されていないのではないか。そんな気がします。
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