04.06.28 停電の話-2  五月から六月にかけて日本から友人が来ました。一夕私の生徒達と一緒に食事しました。生徒達の日本語の勉強のためです。下はその友人宛私信の一部です。
 更に下に、中国の電力不足についてのメールニュースの記事(注)を添えます。

 
  Mさん 今日は。
 昨日手紙到着しました。写真はすぐに生徒に分けました。みんな喜んでいました。新聞も有り難う。これからじっくり読みます。

 こちらは暑くなり、どこでもクーラーを点けるせいでしょう。最近二日続けて停電がありました。日中だけですが。管理事務所から問い合わせさせたら、 「控制停電だ」と言う答え。住宅中心に順番に停電しないと、おそらく事業所まで停電しなくてはならなくなる・・ということでしょう。大きいスーパーでは照明を一列おきにし、冷房も最低限度にしています。

 昨日例の生徒達のクラスがあったので、みんなの家で停電があったか? と聞きました。あった家も無かった家もある。で、なぜ停電があるのかと聞いた。電力不足だから・・と、ここまではいい。しかし、なぜ不足するかと聞 くと、雨が降らないからだと言う。この辺が中国(人)の一つのまぁ何というか個性、特徴です。

 物の見方が狭い。世の中の仕組みを知らない。そういう教育をしないのではないか。それも意識的にしていないのではないか。そういう疑念をもっています。需給関係のアンバランス。ただそれだけのことなのに、そこに思い至らない。現状、水力発電が多いのかそれとも火力発電か。これも水力だと殆どの生徒が言う。火力と答えたのは、最近クラスに入った医博の生徒一人だけでした。

 やはり中国でも女性の方が社会的な関心は低い。クラスは殆ど女性だからこんな風なのも仕方がないのかも知れません。とにかく善し悪しは別として、モノを知らないことにいつも驚かされます。

(注) 記事の元
   (有)村上龍事務所 JMM [Japan Mail Media No.276 Thursday Edition 
   『大陸の風−現地メディアに見る中国社会』           第22回
          筆者: ふるまいよしこさん 香港在住 フリーランスライター


 (前略)
 21日付け「新京報」紙によると、今夏の北京の電力需要ピークは950万キロワットに達すると予想されているのに、現在の時点でまだ120万キロワットが不足しているという。「北京地区の発電ネットワークが独自に調達できる電力量は全体の3分の1で、残りの3分の2は山西省、内蒙古自治区、河北省及び東北地方から運ばれる」。もともと北京市を取り囲む形に広がる河北省は何時も北京市の裏倉庫の役目を果たしているが、山西省、内蒙古自治区、そして遠く東北地方(遼寧、吉林、黒龍江省を指す)は、貴重な資源の生産地ながら一般的に経済開発が遅れた貧困省である。

 例えば、山西省は「今年夏入りして以来、電力不足が最も激しい省の1つであり、今夏の電力不足量は300万キロワットとされ、すでに第1四半期における送電シャットオフ(つまり、政策的強制停電・筆者注)回数は4万3059回と前年同期の3.6倍に上っており、これによって4.1979億キロワット時、前年同期の8.6倍にあたる電力供給を軽減した」(新京報・21日)というのだから、北京を支える地域はただでさえ北京のような豊かさを味わっているわけではない上に、さらに骨身を削らされていることが分かる。

 (中略)

 『中国の電力不足はどこから引き起こされているのか』(中国新聞ネット・23日)によると、昨年は3000万キロワット、今年も400万キロワットの発電力増大が予定されているものの、それでも10%以上の経済成長についていけない現実を指摘している。そして、発電量の75%を石炭による火力発電に頼る中国で、石炭生産の現場がその需要に比べてずっと遅れていること、さらに直接石炭を原料とする冶金やコークス生産でも急激な需要が高まっているうえ、現在の鉄道輸送能力では石炭需要の輸送に対応出来ないことも大きな原因だという。

 しかし、北京では夜な夜なネオンが輝き、街路樹には緑色のライトが当てられ、目抜き通りは幾通りものデザインの街頭が並ぶ。首都空港から市街地へ向かう高速道路にも2メートルごとに高低2種類の道路灯が据えつけられ、その真上を行き交う立体交差はこれまた赤、青、黄、緑と色とりどりのライトで飾り付けられている。我々からするとどう見ても必要というより過剰としか見えない電力消費の裏で、その原料の大元にあたる石炭の生産地である山西省や内蒙古、東北地方がそのおかげで豊かになっているという話は聞かない。
 (後略)
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