04.11.25. 日本残留か帰国か
南翔
豫園・小籠包の南翔。
1階の人は入場待ちの行列。この写真は本稿とは関係ありません。
12)




 日本に残留してそのまま日本で生活するようになる中国人留学生がいるというお話でしたが、そういう中国人は日本のどういったところを好きになるのでしょう? また逆に、中国人にとって日本のどういうところが嫌であるか−−そういう定番のようなメニューはありますか? もっとも、日本のどういうところが好きですか嫌いですか、などという質問には、率直な答えは返って来にくいのでしょうけれども・・・

 このご質問にも私、お答えするのが難しい。仮に元留学生の人に質問して答えを得られたとしても、端的に言ってそれが本音なのかどうか。また「嫌い」と言う場合、それが客観的かつ公正な意見なのかどうか。その判断が難しい。まずは徘徊老人さんのご意見を伺いましょう。

 日本に残留して生活する人の基本は、より良い生活を求めての事が多いと思います。それは好き嫌い以前の話です。好きであるのは町が清潔、人々が親切、やさしいなど中国で体験できない物や人になるでしょう。金儲けが容易いという事で好きという事があるかもしれません。でもそれは、それぞれの人の考え方によって違うので一括りにはなりません。中国人が日本人の何処が嫌いかも同じです。小日本人と良く言いますが、神経質、気が小さい、何事も規則で縛るなど、さまざまなことが嫌いの原因になっています。でも人それぞれです。

 言えることは中国人は個人主義であるので、日本人の全体主義とでも言うか? 団体主義とでも言うのとは、全く体質が違うので、日本人と中国人は、ものの見方、考え方が大きく違ってくるのです。そのことによる生活習慣、文化の違い、理解の仕方などが、なにかと軋轢を生むのではないでしょうか? 基本的にはそれぞれを尊重し、郷にいれば郷に従うということが望ましいと私は考えます。

 このような大問題を一言で表現することが出来ませんが、中国人を一括りに出来るほど単純ではありません。定番メニューが無く、多様な人間がいる所が中国です。広大で過酷な風土が、その土地の人間性を形作っていると私は思っています。


 前稿にも書きましたように、上師大の東京学芸大に留学経験のある先生と最近上海で再会しました。この問題についてもお伺いしましたところ、大変日本側に厳しいご意見でした。

 1.


 日本に留学して、日本に感謝している仲間は一人もいない。みんな日本には怒っている。何故かと言うと日本は不親切だ。例えば日本では最近まで、外国人は不動産が買えなかった。だから日本に長く住みたくても住めなかった。
 2.

 それでも何故日本に残るかって?  中国に帰りたくても(都会に)戸籍がない。仕事がない。だから仕方がないんだよ。日本が好きだから残るんじゃないんだ。

 この先生はかつて、「恩師が帰って来いと言われるので帰国したけれど、帰国したら欧米帰りが優遇され、日本帰りは軽く見られる。欧米帰りの方が優秀だという根拠はないのに。こんなことなら日本に残るのだった。日本に居たらもっとずっと良い暮らしができた」と言っておられました。上記のご意見とはちょっと違います。また、大学内の色々な矛盾についても憤慨しておられた。その事はいずれ「上師大にて」に書くつもりですが、それはさておき、この方のご意見はこのように揺れが大きい。ですからどの辺が本音なのか、なかなか判断がつきません。

 好き嫌い問題については今後、多方面にわたっていろいろな人のご意見を徴さないと、「それはこうだ」とは簡単に言えない。そう感じております。       
TOP  前頁 NEXT